先日ユウキ先生がYTのコース別受講者数が「前期は3000人くらいいたのに後期は2000人切っている」という旨のツイートをしていらしたので、現役講師側としての(また、Wの一部校舎で行われている解説をする側としての)見解を述べさせていただきたく、この記事を書いている次第です。
結論から申し上げますと、NN志望校別コース以外の方は受講を続ける「方がいい」
というのが私の見解です。
理由をご説明する前に後期YTのたてつけから説明をさせていただきます。
算数 A B Cで問題が少しずつ違い、B,CにはA,B間より大きな難度の差がある。A,B,Cそれぞれ上位のお子様は時間が余る大問5題構成(大問2の小問集合は10題)になっているところを子供たちがどう生かすかが重要。
国語 A,Bで素材文が同じで、Aは選択肢型、Bは記述型の問題に改題されていることが多い。ただし、改題されているのはそれぞれの回につき1,2問だけであるため、ほとんどAとBの難易度は変わらない。Cは前期B,C,Sの難度で、A,Bに対して「一つの言葉選び」に価値を置く記述、記号選択が多い 四谷ボリュゾは記述が増えるため、Bコースでは記述力を鍛え、偏差値60帯の高難易度層にはしっかりとした難度の問題を用意している。
国語を解説する側としては得点が高く望めるからこそ、「この解き方」「この考え方」「この解答形式」などポイントを絞って解説をしやすいことが挙げられます。
理科(専門外なのであまりうまくコメントできないが) AとB,Cで分かれている。B,CはBの子供たちからするとかなり難しいらしい。
社会 AとB,Cで題材は同じなのだが、B,Cを圧倒的に難しく作っている。素材は優秀で、(最近アップできていないが)丁寧な解説を作ろうとすると演習時間の35分はゆうに超えるほど、精巧に問題が作りこまれている。正直Aのお子様の一部(地道に努力を重ねてきたが合不合が難しすぎるため成績が出てこないタイプのお子様)にもB,C問題を解かせたいが、四谷偏差値40辺りの学校で苦戦する生徒はしっかりAの問題を吟味してもらうのが先。大問4は恐らく合不合で没になった問題とかを供養していると思っている(単元不定)だが、実際に入試で出そうな形式をしており、とても良い問題。
前期と大きく違うのは
①Sコースがないこと(志望校別コースに行くため)
②Bコースの国語が簡単になったこと(平均80弱)
③理社が35分になり、ボリュームが増えたこと
でしょうか。
YTをカットする理由としてあげられる理由として
①志望校別コースの土曜講座があること
②過去問の直しが回らないこと
③苦手単元の補強に宛てたい(これであるならばかなり厳密に親が、あるいは講師と連携して準備をする必要があります)
④帰国生で、帰国生対策の塾が土曜日にある
の4つがあげられるでしょうか
①の方は塾から「YTカットしましょう」というご案内が来ますので問題ないですし、④の場合も仕方ないと思います。日曜日の塾もありますが、いまさら変えたところでデメリットしかないでしょう。一方で、②の過去問直しはとても時間がかかります。そのうえ、それぞれの回で見つけた単元の穴を塞ごうとその単元を引っ張り出して復習するほどのものが毎回あるくらいであれば、YTカットは意味があるように思えますが、「毎回」大きな穴が見つかる場合、
①そもそもその回の授業を受けておらず復習が不十分
②単元に穴があるどころか穴だらけ(科目が不得意)
③何から手を付ければよいかわからないレベル(Aコースで苦しんでいる)
があると思います。
①であればしっかりその週や数週間にかけて少しずつ復習していただきたいですが、②,③の場合、むしろYT含めた授業カリキュラムを丁寧に復習する方が効果ありです。
というのも、回ごとに単元が分かれているので、しっかり後期の15回分のYTを受けた方が科目別の穴単元がみつかり、しっかり復習することでその穴を塞ぐことができますし、50分精一杯考えた方が効果は高いと言えます。
ここからはAコース生の話が中心になりますが、過去問やYTの答案を見ていて、「霞ヶ浦」と書くべきところを「琵琶湖」と書いたり、「関東ローム層」と書くべきところを「シラス台地」と書いたり、お子様なりに近い知識のところまで「頑張った」跡が残ります(この記事を見ていただいている保護者の方々にも伝わってほしい…!)。そこにしっかりとデコレーション(本当の答え)をつけていくことでこそ、納得感とともに「知識を身につける」ことができると考えています。(個人的に大喜利に発展しない程度の頃のクイズ番組やバラエティーのクイズコーナーの出演者による珍解答には解答者が「頑張ってこの答えを捻りだした」感があったのです…。)
お子様も結構精神的に疲れているところです(本日首都圏模試→日曜特訓だったお子様がいらっしゃったら本当に労ってあげてくださいね!) が、2月の動きはそれ以上に精神的に疲弊します。今、しっかりYTも含めて精神的にも、体力的にも鍛えていくことで、しっかりした土台の力を補っていければと思います。
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